僕がプロになるまで②初めての楽器・初めてのバンド体験(湯澤真人編)

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オンラインサロン「MUSHROOM」主催者の湯澤真人です。
こちらでは私がプロミュージシャンになるまでの経緯・出来事を書き記していきます。

会社員など音楽業界と関係ない職業に就いている方にとってはとても新鮮でしょうし、音楽業界に足を踏み入れている方にとってもご自身の今後の身の振り方の参考になるやもしれません。

第2回は高校時代編
「初めての楽器・初めてのバンド体験」


それでは参ります!

文化祭のライブに出演するためバンドを結成!

変わり者だった私ですが、少しずつではありますがコミュニケーションを勉強して友達も出来始めておりました。
高校2年生になり、部活(卓球部)も勉強もほどほどに過ごしていたある時、校内の掲示板に「文化祭ライブに出演したい有志バンド募集!」の張り紙を見つけました。

これを見た私を含めた5人グループは
「ライブで演奏すれば女の子にモテるかも!」
「よし!やるか!」
「やろう!やろう!」
という高校生特有の安易で勢いだけのノリに任せてバンド出演を申し込むことに。

私以外のメンバーは中学時代から少し楽器をやったことがあるとのことで、私だけ初心者。
パートもちょうどバラけていて余っていたバッキングギターを私が担当することに。
まずは楽器屋さんでギターをバイト代で購入。
現代のように便利な情報がある時代ではなかったので、なんの知識もないまま雰囲気で選びました。

演奏曲は当時復活したばかりのビジュアル系バンド「LUNA SEA」から「STORM」など5曲をやることに決定。


これを3ヶ月後の文化祭までに仕上げます。
これも今思えばなんて無謀な取り組みかと感じますが、この勢いは若さゆえの特権とも言えますね。




ギター2本の音を聞き分けられない!


曲の練習方法ですが、楽器初心者の私は当然耳コピなど出来るはずもなく、楽器屋さんに売っているバンドスコアを購入して、TAB譜を見ながら独学で練習することになります。
譜面の読み方自体はなんとか分かったのですが、ここで最初の難関が。
「LUNA SEA」はツインギターのバンドなので、音源の中にギターが最低でも2つ鳴っているのです。
「自分のパートの音がどこに鳴っているか」
これが最初の難関でした。
私の兄はそれを見て
「だからここで鳴ってんじゃん。分からないのかよ。」
と煽ってくる始末。
私は怒り、憤り、何度も聴いてなんとか理解をしていきました。
(ちなみにこれが少年期の湯澤家のコミュニケーションスタイル。
私は変わった行動をとるので、基本的に両親や兄に煽られたりバカにされたりしていたので、ある意味この環境がプライドを維持することよりも怒りによるモチベーションアップで行動する土壌が作られたのかもしれません。)

知識も技術もない私でしたが、3ヶ月後のライブに間に合わせるため、一生懸命譜面の内容を覚え、練習をして、人並みに弾けるようになりました。
バンドのスタジオ練習も、他のメンバーもそこまで詳しいという訳ではないのでよく分からないまま100Wアンプのボリュームを7〜10くらいの爆音で演奏していました。
歪みという概念も知らず私はJC-120をアンプ直のクリーンサウンドで演奏していました笑




ライブって最高!

そんなこんなでライブ当日。
当時、髪が長めだった私は、それを整髪料で全て真上に固めてヘビメタスタイルに笑
個人練習や鏡を見てのポージング練習だけはかなりしっかりやっていたので、本番のイメージトレーニングは申し分なかったと言えるでしょう。
ライブは大きな事故もなく、当時の個人的にはほぼ100点と言える出来栄えでした。
もちろん今の自分からすれば目も当てられないような出来栄えだったと思います。

ですが、

・約300人を前にしての初ライブ。
・個人的な失敗はなし。
・ライブ後にスクールカーストが上位の人にも「湯澤くん、すげえカッコ良かったよ!」と話しかけられるように。
・また、高校では楽器演奏者率が非常に高く、音楽関係の知り合いが一気に増える。
・これを機に甘酸っぱい青春もちらほら。


このような環境が整えば、ノリノリになってしまうのは必然。
勉強や部活そっちのけで音楽活動に打ち込むことになります。







自信が持てる環境が大事

主観的でありますが、この成功により、今までの自分とは違う「自分らしさ(アイデンティティ)」を見つけられた気がします。
自分を信じれる力=自信が生まれた事により、「自分がやりたいこと」を強く意識するきっかけとなりました。


ここで思うのが、やはり人間は「環境の産物」だということです。
極端に言えば私が平安時代に生きていたらこんな発想や行動には至らないです。

・周りに自分の自信をなくすような言動をする人がいなかった。
・周りに音楽をやっている人が多く、情報が沢山入ってきた。
・家庭環境からか、変なプライドを持たず一心不乱に取り組める性格だった。
・性格的にはノリが良くなんでも行動に移していた。

これらは運の要素もあり、行動によっては良くない方向に進むこともあったかもしれません。
ただ、偶然に起きたものが、必然となって積み重なっていき、今の自分を作っているとも感じます。


さて、そんな次章は本格的に音楽活動をしていく高校時代後半・フリーター編をお届けします。
ここから自分の進路について考える話も出てきます。
次回もどうぞお楽しみに!